販売が不要になったApple社

2021年11月04日

りんごが美味しい季節ですね。
私は、サクッと軽いりんごより
ガシッと身の硬い酸味がある
りんごが大好きです。

 

りんごといえば、Apple社。
と無理矢理繋げてみますが・・・笑

 

私が6年ほど前に
マーケティングを勉強し始めて
一番心に刺さったこと
それが最初に学んだ先生が言った

 

「マーケティングの本質とは、
 お客様に商品の価値を
 できるだけ100%に近い状態で
 伝わるように伝えること」
でした。


なぜこの言葉が刺さったかというと、
世の中には、良い作品なのに、
価値が伝わっていない、
価値(価格)が下がってしまう作品がある。


「作品の価値」は、市場価値という
人が作り出した表面的な情報に
左右されている場合が多い
と感じていたからです。


何年か前に
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 (新潮文庫)
で広く知られるようになったドラッカーは、


"実のところ、販売とマーケティングは逆である。同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。もちろんなんらかの販売は必要である。だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。" 

--P. F. ドラッカー「マネジメント」(ダイヤモンド社)


と言っています。
あまりピンときませんが・・・
要は、お客様が自ら「欲しい」
と思える状態を創り出すことです。


だから、
デザインであれ、なんであれ、
本来の価値が伝わる仕事がしたい。
そう思ったのです。


商品の価値には、
ニーズ(必要性・目的)と
ウォンツ(欲求・解決策)
があります。


例えばApple社の製品。
今や他社の製品と比べて機能が
秀でているわけでもありません。


場合によっては、
他社の方が優れている機能もあります。


なのに、
新しい製品が発売される前から
多くの人が買いたくてウズウズしています。


「おのずから売れるように」なっている
良い例かもしれません。


多くの人は、Apple製品は
デザインが良いから売れる
と思っていると思いますが、


デザインだけでは、
ここまでにはならなかったと思います。


カラフルなiMacが出てから
打ち出したイメージは
多くの人の心を掴んだわけですが、


人々にニーズを伝えるのではなく
ウォンツを伝えることに
ずっと力を入れてきました。


「お客様はあなたの商品が欲しいのではない
 欲しいのは、それを手に入れた先の未来」


ということを理解した
ブランディングを行ってきた成果なのでしょう。
(ブランディングはマーケティングの一部です)